本の出版を見据えた社長が実践するべき伝える習慣とは
こんにちは、編集者のはやのん(@hayanon880)です。
今回は中小企業の社長ベンチャー企業の社長、こうした「社長」と呼ばれる人々が自分自身が情報発信を続けていく上で何を重視したらよいのか。
これについてお伝えしていきたいと思います。
僕自身様々な方面から出版相談されるんですけれども、一番多いのが社長ベンチャー社長事業主からの出版の相談です。
・本業の事業のプラスになりたい
・知名度を上げたい
・会社の「格」をあげたい
といった野心があって、その選択肢の一つとして出版を検討されている方がほとんどです。
けれどもリアルなことを言うなら、「何もないところから本を出すことはまずできない」んですね。
いくらお金を積んでも、です。
日頃から何かしらブログを書いていたりツイッターを丁寧に書いていたりしないと、ゼロから短期間で本を作ることはまずできません。
特に創業間もない社長というのは基本的に出版をお断りしています。
出版をしたいと考えている社長は、最低でも2年ぐらいの事業経験がほしい、と思うのが正直なところです。

当然、社長は忙しいですし、忙しいからこそ出版でさらに認知度を上げたいと考えているわけです。
忙しいのが当たり前。忙しい中で何をしていくべきか忙しい中で、どう工夫していくべきかを考えるのが標準なのですね(暇な社長は本を出せません)。
「社長として本を出したいけれど、毎日忙しいし、おまけに広告などと違って直接売上に繋がるかどうかがわからない」
こうした成果が見えない出版チャレンジに対して、さらに時間もかけなくてはいけない。この場合にどう折り合いをつけるべきか迷っている。
こうした社長に対して、私なりにアドバイスをまとめました。今回は「本を出したい社長がやること」といった形で3つ、紹介していければと思います。
本を出したい社長がやること1 社長個人のブログをつくる。つくれないなら外注も可
本を出したい社長がやることの一つ目として、社長個人のブログを作ることが挙げられます。
「結局ブログからやらなきゃいけないのか」となるかもしれませんが、地道こそ近道です。
会社の公式サイトのブログと個人のブログははっきり分ける
当然会社のホームページはあると思いますし、大抵その中にブログコーナーがあると思います。
しかしながら、本社のホームページの中のブログ部分というのは、どうしても堅くなりがちです。
文章の幅というのも非常に狭くなってしまうんですね。正直、「書きにくいし面倒」です。株主の目も、IR部の目もありますしね。
また社長個人のブログといってもかしこまった内容とかプレスリリース事業リリースばっかりでは読む人もついてこないわけですから、実際には企業サイトコーポレートサイトと切り離して社長個人が半分オフィシャル半分カジュアルでやっているような「社長個人のブログ」を新たに設ける。これが今時のやり方です。
サイトをつくるといっても、WordPressベースであれば3万円以内でできます。(ドメイン2000円/年、サーバー6000円/年、テンプレート2万円)
社長のポケットマネーでさくさくっと作ってしまってすぐ書ける状態にしておくだけです。
ただ当然、企業の社長として発信しているわけですから、書く内容は何でもいいわけではありません。
あくまで仕事のために社長個人として継続的にブログをやっていく環境を作る。これが必要になってきます。

社長個人のブログは、社長のTwitterやFacebookで日頃から一記事一記事をシェアしていくイメージになります。
そのためどの記事も一定の分量と一定の内容が求められます。
設立直後に短時間で書けるタイトル例
さてこうした社長個人のブログですが、設立直後に短時間で書けるものとしてどんなものがあるかを知っておくと最初に書きやすいかと思います。
短時間で書けるものとしては、
・これまでの経歴
・会社を起業するにあたった経緯
・会社を起業した直後に起こったエピソード
・会社の中心となる顧客像
こういった、どちらかというと「過去」の話というのは、比較的短時間でもすぐに書き始めることができます。分量の調整もしやすいです。
一方で、
・事業で大事にしているこだわり
・経営のコツ
・従業員と大切にしているルール
といった内容は、文章も練らなければいけないですし、社内のチェックも必要になりますから、書くのに時間がかかります。時間がかかるテーマを最初に書き始めるとすると、途端に頓挫します。
まずは書きやすい、過去ネタベースで書きはじめましょう。
外注はあたりまえに考えてよい
さて、こうした社長個人のブログなんですけれども、自分自身のブログだからといって全てを自分でやる人は全くありません。
作れないのであれば作るのが得意な人に外注してしまうのも手です。社員にやらせようとすると社員もまた一から調べなくてはいけませんから二度手間です。
最初からWebサイト制作のフリーランス家プロフェッショナルに相談したほうが、圧倒的に早いです。
例えば社長個人のブログを設定して、その社長がどんな内容を書くべきか、タイトル案まで全て出してくれる「個人ブログの専門家」がフリーランスで存在します。
こうしたフリーランスから、「企画提案書」のようなもの受け取ることで、それをもらってそれを一つ一つ書き始めればいいわけです。
人間、一から考えるより、与えられたお題に反射的に書いていくほうが楽です。「企画提案書」をもらえば、かなり早いです。時間をお金で買うようなイメージになります。
本を出したい社長がやること2 SNSは「想い」をつたえ「応援」を受ける母体に
続いて、本を出したいと考えてる社長がやるべき習慣の2つ目として、SNSの使い方があります。
社長は SNS において想いを伝えて応援を受けるその母体にしていく必要があると思います。
特に出版を目指している場合は、何かしら大きなビジョンや、成し遂げたい社会像、また作り上げたい製品ブランドやその製品によって解決したい社会課題といったものがあると思うんですよね。
こうした「自分自身のチャレンジの先にあるもの」を、SNSで少しずつ伝えていく。そうすることで、社長自身が人々から「応援される」環境が少しずつできてくるんですね。
SNS上で想いを伝えると言いましたが、その想いというのは、
・こんな未来を実現したい
・こんな社会課題を解決したい
・こんなものを作り上げたい
と言った、”願望”で終わる文章になります。
こうした思いはな見ていて気持ちの良いものですし、ツイッター上の短い文章で伝えるにあたっては最適なものだと言えます。
思いを伝えることで、それを見たフォロワーの方から「いいね!」がもらえたり、応援を受けられます。
するとそれが実際の製品の購入につながったり、何かしら顧客の声をもらうときにもそのサポートを受けることができる。
これはもちろんSNSと本業の関係において重要なんですけれども、実はのちのち本を出す場合にも。こうした”想い”ベースの発信というのが生きてきます。
なぜなら、社長が出版する際、こうした「未来への思い・願望・野望」を、出版の大きな企画の柱とすることが多いからです。
日頃から自分自身のビジョンを語っていることで、本を出す時にもスムーズにいくということですね。
SNS上で日頃から思いを発信し、応援を受ける母体を作っておけば、いざ本を出したいと考えて動き出した時も、スムーズに動くことができます。様々なベンチャー社長の例でもこれは明らかです。
本を出したいと考えているのであればSNSの書き方も工夫してみると良いでしょう。
少し前の本ですが、社長が語るべき内容を上手に整理した本として、ビールメーカー・ヤッホーブルーイングの企業本『ぷしゅ よなよなエールがお世話になります』があります。
本を出したい社長がやること3 過去ー現在ー未来をバランスよく文章化する
続いて本を出したい社長がやることの三つ目として、過去ー現在ー未来のバランスをとるということが挙げられます。
先ほど、ブログが書けないときは過去の話を中心に書きましょうとお話ししましたが、過去の話ばかりではいつしか種が尽きてしまいます。
過去の話を書き始めるのと同時に、現在の話、そして未来の話をどのように書いていくか、そのバランスが求められます。
現在の話というのは、例えば
・従業員と大事にしていること
・社内でこだわっている仕組み
・社内で取り組んでいるユニークな制度
といった話です。
続いて未来というのは先ほどのビジョンの話にもありましたが、「将来この会社で何を成し遂げたいのか」「どんな社会が来るといいのか」といった未来像です。
社長が出版する場合においては過去現在未来の話を章ごとに組み合わせて書くという作り方が一般的です。そのため、現在ー未来の話を過去のエピソードと合わせていくと、いざ出版に取りかかる時に非常にスムーズに取り掛かることができます。

以上、社長が忙しい中で出版を検討する場合にどのように習慣を作っていけばいいのか、どのような習慣をもっていればスムーズに出版に繋がるのかについて、僕なりの考え方をお伝えしてきました。
出版において、日頃から社長が仕事の合間を縫って考えてきたアイデアの種は、必ずつながります。
自分自身のブログに「過去」「現在」「未来」のトピックをバランスよく揃え、そのブログをもとにSNS上で自分自身の想いを伝え、応援を受ける「母体」を作っておく。こうすることで、本の出版はおのずと近づいてくると思います。