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ビジネス書の読者であれば、どこかで必ずパネルディスカッション形式のセミナーに参加するタイミングがあると思います。
手軽に話が聞けるイベントで良いのですが、あまりパネルディスカッションに行き過ぎると、時間を無駄にしてしまいがちです。
パネルディスカッションがそれほど身にならない理由について注意点をお伝えします。

パネルディスカッションとは

まずパネルディスカッションの定義についていますと、スライドを作ってスライド見ながら参加者が一定のテーマについて話していく方式のトークセッションのことを言います。

半数以上のビジネス系のセミナーは、パネルディスカッション方式で行なわれています
セミナーの開始と同時にその日の講演者(登壇者)の呼び込みと紹介が行われたのち、主催者側がスライドをスクリーンに大きく写してそのままテーマについて語っていく流れになるのが一般的です。

大抵プレゼンテーションよりはもう少しリラックスして登壇者も座った状態で話すことが多いです。
スライドの枚数が多くなるとパネルディスカッションの時間も大きくなります。

パネルディスカッションの時間は、短いものでも30分程度、長いものだと2時間に及ぶこともあります。

またトークセッションの後に参加者からの質問コーナーを設けていて、その質問コーナーまで入れると3時間程度かかることもあります。

数多くのイベントでパネルディスカッションが開かれる理由

実はほとんどのビジネス系セミナーではこうしたパネルディスカッション方式でゲスト講師の話が伝えられます。

同じ業界同士の別々の会社の人が同じテーマについてトークセッションをしたり、「働き方を考える」のようにフリーランスで著名な人がそれぞれの理想の働き方について持論を展開したりするなどのイベントがよくあります。

むしろパネルディスカッションではないトークイベントを探す方が難しいかもしれません。

パネルディスカッションは主催者の準備が簡単

では、なぜ数多くのイベントでパネルディスカッション方式が取られるのでしょうか。

それはひとえに、「準備が簡単だから」という理由があります。

パネルディスカッション以外の方式に、ライトニングトークと呼ばれるプレゼンテーションのやり方があります。こちらはそれぞれのゲスト講師(スピーカー:話し手)が持ち寄ったスライドを正確な制限時間を決めて次々とプレゼンしていく方式なのですが、スライドを用意して当日も気合いを入れてプレゼンしなくてはいけないので、ゲスト講師への負担が大きいのです。
また、ライトニングトーク以外には、参加者と何か特定の作業をして発表の時間をもうけるワークショップという形式もあります。こちらはかなり主催者側も準備を必要とするので、できればやりたくないというのが本音かもしれません。

一方、パネルディスカッションであれば準備は簡単です。事前の綿密な打ち合わせなしでも当日集合してからその日のスライドをざっと見せれば準備完了します。

パネルディスカッションでのスライドには登壇者全員への質問を書いたりするのですが、こちらもどこかで聞かれたことのあるような「よくある」質問にしておけば、答えに困ることもないからです。

パネルディスカッションによく呼ばれているような人は慣れていますから、打ち合わせなしでもたいていの質問には反射的に答えることができます。
特に業界の有名人が少ない状態であれば、どこにいっても同じようなゲストで同じような話をしている、というのが起こり得ます。

なぜ、パネルディスカッションの情報の質は低いのか?

僕自身もビジネス書の編集者をしているわけですから、こうしたビジネス系のパネルディスカッションに参加する機会はよくあります。

社会人一年目の頃は手当たり次第に調べた平日夜の無料セミナーや、若手社会人向け有料セミナーに参加していました。
ビジネススキルをテーマにしたものや働き方をテーマにしたものなどさまざまでした。

しかし、ある時から、「あれ、つまらないな」と感じるようになりました。

パネルディスカッションで聞いている話の密度が、他と比べて低いな、と感じるようになったのです。

次第に、同じように2時間座っているのであれば、それと同じ時間で本屋に行って1冊なにかのビジネス書を読んだほうがはるかに勉強になるな、と気づいたのです。

その後、自分自身もこうしたセミナーイベントを主催をしてみると、「パネルディスカッション方式にすれば準備がほとんどいらなくて楽だな」と思う一方、「パネル方式だと、参加者にとってベストな2時間を提供できるわけではないな」と感じるようになりました。

もしプレゼンをするのであればやはりそれぞれの登壇者が一人ずつ、自分で用意したスライドを1枚目から説明するほうが内容の濃いものになります。
内容も順序だっていますから、「なにをやっているのか」「なぜやっているのか」など、それぞれの事実や情報の位置付けも正確です。
本当に内容を濃くしたいのであれば、パネルディスカッション方式にはしないほうがいいのです

パネルディスカッションに行くより優先すべきこと

もちろん、まだ何の知識もなくビジネス勝負の知識も乏しい状態であれば、世の中で開かれているパネルディスカッションで聞いていることはある程度役に立つでしょう。
また、実際に本を書いていたりメディアに出ている人がどのように物事を話し、どのように質問に答えているかを間近で見ることは、内容とは別に刺激になります。

しかしながらいつまでもパネルディスカッションに行って聞いてばかりいるようでは成長が鈍くなります。

体系だった説明や準備がなされていないぶん、情報の質としてはどうしても薄いものになります。
聞く側としては、同じ時間で違うことで学習ができないかを常に考えるべきです。

もちろん、パネルディスカッションの後に参加者同士で交流ができるというのは魅力の一つかもしれません。
しかし参加者同士もまた、「パネルディスカッションで満足しているレベルの人たち」であるということも否めません。自分がパネルディスカッションのないようにつまらないと思い始めていたら、自分より「学習が進んでいない」人たちの集まりということになります。

その2時間に、2時間分の価値がなかったなと感じたならば、同じようなイベントに参加するのはもうやめておきましょう。
同じ時間で書店に行って集中して本を読むようにしましょう。

パネルディスカッション登壇者の本が出ていたならば、パネルディスカッションに行くよりもその本を買った方が効率的で、手元にも残ります。

もし参加したイベントがつまらなかったら

もしあなたが参加したイベントで、明らかにパネルディスカッションの質が低いなと感じたら、途中で退席しても構いません

もちろん目立たないように休憩時間や質問コーナーが瞬間など、最低限の配慮する必要があります。
途中で帰ったら悪いな、と思うかもしれませんが、こちらも時間をつくって参加しているのです。
無駄だと感じたら、それ以上面白くなることはありません。潔く帰りましょう。

これは僕の経験からも断言できますが、つまらないパネルディスカッションに2時間いてものちのち残っていることは何一つありません。交流会でのよくわからない人とのよくわからない名刺だけが残るだけです。

お客さんとしては、パネルディスカッションは、主催者側の準備の都合で行なわれているものと考えても差し支えないでしょう。
ベストな準備がされていないぶん、内容の密度が高くなっていない可能性がある、ということを意識しておくのです。

もちろん、つまらない可能性があったとしても、なんとなく参加してみたいイベントはたくさんあると思います。
その場合は自分の直感に従って、参加してみてください。

・イベント概要は面白そうだったけど、実際行ってみたら内容も薄くてがっかりした・・・
・主催者が誰でもいいから集めた感じで、来ている人も意識が高くない人ばかりだった・・・
・半分以上が主催者の身内で、勧誘目的みたいになっていた・・・
・参加費は安かったけど、ご飯もおいしかったし話も面白かった!大当たり!
・参加者は少なかったけど、そのぶん登壇者とじっくり話せて大満足!

など、いろいろなケースがあるでしょう。
行ったあとで実際にどうだったかを比べてみてください。

次第に「この主催者の、こういう概要や募集文のイベントだと、内容のレベルはこれくらいで、だいたいこれくらいの年齢や業界の人がくるだろうな。行こうかどうしようかな」と考えられるようになります。

そこまで行けば、自分が本当に参加すべきイベントがわかります。

この会場でこの募集人数ならパネルディスカッションだろうな、あまり話は面白くないかもな、と予想できればいいですね。
イベントを募集文だけで見極める力がつけばベストでしょう。

くれぐれも、パネルディスカッション形式は情報が薄いことを忘れず、途中退室もいとわず、時間を無駄にしないようにしてください。

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Ryuki Hayano

早野 龍輝 (Hayano Ryuki→はやのん)編集者&メディアディレクター。 2012年、新卒から書籍編集者となり、ビジネス書づくりをスタート。自己啓発や経営書を中心に、自分と同世代の読...

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