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ビジネス書とは

ビジネス書と呼ばれるものが世の中には多数存在しています。
僕自身はビジネス書の編集者だし、このブログもビジネス書の読者を育てるという目的でスタートしています。

さて、ビジネス書とは大きく分けると自己啓発、経営、経済の3テーマになるのですが、そのなかでもさらに細かく分類されます。

ビジネス書は、実際には「たくさん読む一部の人が買っている」というのが実態です。
たまに話し方やエッセイなどで100万部を突破し、テレビのゴールデンタイムでも特集が組まれるようなことが起こりますが、基本的には100万部を狙っているわけではなく、もう少し狭いマーケットに対して商品設計がなされます。

ビジネス書が10万部売れたら大ヒットとされるのですが、これはもともとの「ビジネス書を買って読む人」の想定数を少なめに見積もっているためです。

ビジネス書はどんな人に向けて書かれているのか

ビジネス書はどんな人に向けて書かれているのでしょうか。

自己啓発書であれば、最初のターゲットは就職活動を控えた学生や、社会人若手を対象にしたものになります。そこから20代の入社数年の社員、係長クラスから課長クラスになってすこしずつ部下ができてきたマネージャー、管理職、そして役員・経営者向けに大別されます。

いずれの本も基本的に想定しているのは、
・悩みを解決したい
・新しい知識を得たい
・次のステージに向けて実力を高めておきたい
・部下の能力を上手に引き出したい
・お金をもっと稼ぎたい
・会社の売り上げをもっと高めたい
といった、目標に向けてなにかしらの方法や知見を提供するものになるといえます。

そのため、たとえば特定の会社の悪口や事件について書いたものはビジネス書とは含まれないでしょう。ニュースを騒がせた広告代理店やゼネコンなどの「事件の真相」のような本が出回りますが、これらはビジネス書ではなくノンフィクション、ルポルタージュ、オピニオンなどの名前で呼ばれるべきです。

ネタ本やエッセイは除外して考える

また数年前に流行した「サラリーマンあるある」「会社あるある」のようなタイトル本もビジネス書ではないかもしれません。

会社をテーマにはしていますが、新しい知見を伝授するというよりは、どうにもならない日常を笑ってすませるというところで、本来のビジネス書がもっているような成長や解決といった方向性には合致しません。書店の分類では会社員向けエッセイのところに置かれるかもしれませんが、ビジネス書と呼んでいいものかは疑問です。

(くれぐれも「ネタ本」を読書会に持っていくのはやめましょう)

ビジネス書はどうやって買われるのか

基本的に、ビジネス書を買うときにはタイトルを見て内容を大まかに確認したうえで、自分に役立つかどうかの判断が入ります。

これが一般の日曜消費財と少し違うところで、良い本であっても要らない人もいます。タイトルが良いなと思っていても、店頭でパラパラとめくってみると、レベルが高すぎて「自分にはまだ早いな」となってしまって買わないということがよく起こります。

また同じ本であっても小説であれば、受け手によって様々な感想を生むことができるので、読み終えたあとに「自分には全く役に立たなかった」ということはないと思うのですが、ビジネス書ではそれが起こり得るのです。

そのためビジネス書の帯やまえがきにはたいてい、どんな人に向けて書かれた本なのかが丁寧に書かれています。
ビジネス書を買ったところで役に立つ内容がなければ意味がないですから、注意してくださいね、ということですね。

よくアマゾンレビューなどで「内容が浅過ぎて自分には役立たなかった」と星1つをつけて酷評している人がいますが、そもそも内容を確認していないで買っているのですから役に立たないのは必然です(これは内容が確認しにくいネット書店の大きな欠点でもあります)。

ビジネス書との付き合い方とは

ビジネス書は読者のもともともっている悩みを解決するものと、新しい知見や世界を与えるものに大別されます。

はっきりした悩みがあるなら検索→店頭

読者にとってもともとはっきりした「悩み」があるならば、それをキーワードとして検索して、そのテーマを扱っている本を探すと思います。

あなたが20代で、転職に悩んでいるならば「キャリア」や「転職」について検索して、それについて書かれた本を調べるでしょう。店頭にいけば同じようなテーマの本が並んでいますから、そのなかで自分にもっとも合うものを選べば問題ありません。

すでにある程度「問い」がありますから、その問いを解決してくれそうな本を探すことは簡単です。目次を見てピンときたらその本のなかに答えが見つかるでしょう。

なんとなくヒントを得たいなら、いきなり書店店頭へ

いっぽう、「はっきりした悩みはないが、なんとなく今必要なことを得たい」という場合であれば、検索もできませんから、書店のビジネス書コーナーにとにかく行ってみてください。

書店コーナーにはそれぞれの店舗で新刊が積み上げられており、新刊を眺めているだけでタイトルがひっかかるものが出てくるはずです。
興味のおもむくままに本を手に取り、新しい発見を得ていきます。
こんな本があるのか
こんな分野があるのか
この著者はぶっとんでいて面白そうだな
など、書店にいくことで偶然の出会いが次々と生まれていきます。

ビジネス書のカバーは担当編集者が頭をひねって工夫し、手にとってもらえるデザインがなされていますから、カバーを見ているだけでも自分の知見は広がっていきます。
普段から書店に行く人はこの「偶然の出会いを楽しむ」ことを習慣的におこなっているのですが、検索して本を買うということしかしていないと、その面白さは体感できません。

偶然に出会った本があたらしい発見を生んでくれ、その結果自分の次の可能性を広げてくれるというのがビジネス書の魅力のひとつです。

ビジネス書は、衝動買いと目的買いを組み合わせる

さて、こうした「とりあえずぶらぶら見ていて、ほしいものがあったら買ってみる」という買い方を衝動買いといいます。
逆に、「明確に調べたいテーマや分野、悩みがあって、キーワードで検索して買いに行く」という行為を目的買いといいます。

ビジネス書の付き合い方としては、この衝動買いと目的買いの両輪が大切です。

ビジネス書は、衝動買いと目的買いそれぞれに応じて、出会いがありますし、はっきりしたキーワードを解決するものではない本のほうが大きな発見があったりします。そのためビジネス書の存在意義としては、課題を解決するだけではなく、全く知らない世界を広げてくれることも見逃せません。

衝動買いと目的買いを上手に組み合わせながら、自分の知見を広げつつ、出てきた課題はピンポイントで解決していってほしいと思います。

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Ryuki Hayano

早野 龍輝 (Hayano Ryuki→はやのん)編集者&メディアディレクター。 2012年、新卒から書籍編集者となり、ビジネス書づくりをスタート。自己啓発や経営書を中心に、自分と同世代の読...

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