自分にとって1日のどの時間帯がもっとも仕事に集中できるか、そのピークタイムを知っておくことが大切。朝型なら朝に文章を書いたり企画書をまとたりなどのクリエイティブな仕事を集中させる。人それぞれピークタイムは違うので、他人のピークタイムに振り回されることのないように
— はやのん@ビジネス書 (@hayanon880) 2018年2月22日
社会人に必要な集中力とは
社会人が集中力を保つのは難しいことです。
社会人になると受験生時代や大学時代に比べて誘惑が多くなります。
受験生時代は皆が同じ目標に向かってがんばっていましたし、家でも受験生として応援してくれたでしょうから、環境としては整っていたはずです。どこにいっても勉強モードだったでしょう。
大学生のときも、ふだんはあまり真面目に授業聞いていない人でも、テスト前になれば単位をとるべくそれなりに勉強したはずです。仮にも年2回はテスト期間があるのですから、集中するべき時期はある程度指定されていたと思います。
ところが社会人になると、そうしたテストやテスト期間といったものが公的にも受けられることは珍しく、基本的にいつも「テスト期間外」です。
しかし、いつも集中せずにダラダラ仕事している人と、集中力を発揮してここぞという時に成果を発揮する人とでは、次第に大きな差がついていきます。
また、集中できる方法を知っている人と知らない人とでは、勝負しなければいけない時期に何が「自分ならどの期間で、どこまでできるか」を考えるのに差が出ます。
そういう意味では「社会人はずっと、テスト期間前」なのかもしれません。いつかやってくるテストに備えて、ちょっとずつレベルを上げているか、それともテストなんて知らないつもりで毎日を享楽的に過ごすかの違いです。
ビジネスマンに集中力が必要な場面
そうした、常にテスト期間外でもあり、テスト前でもある社会人にとって具体的に集中力を要求される場面を挙げてみます。
短時間でのプレゼンテーション
まずは常に実力が試されるプレゼンテーションの場面では、圧倒的な集中力を要求されます。普段はなかなか出会えないような会社の重役たちが見つめるなかで、決められた文字時間の間でできるだけ簡潔に内容を伝えなくてはいけません。
自分が用意した資料をミスなく発表することも必要ですし、そのうえで聴衆、特に意思決定者(プレゼンを聞いてその内容にOKを出すかどうか決める人)の反応を見ながらプレゼンの仕方を微調整していくことが大事になってきます。
このようにプレゼンには多大なる集中力を要求します。
定型の書類をつくる
毎回決められた組織の書類を作っている場合、できるだけ短い時間でその内容をまとめることが求められます。
毎回書いていると、報告書のように事実を報告するだけなら慣れて早く書けるようになることもあるでしょう。いっぽう、書類で自分なりの考察や原因究明などを求められた場合、短い時間でさっと結論を出さなければ、書類作りのために何時間も過ごしてしまうことになります。
書類作りはたいてい、社内向けの資料のことが多いでしょうから、あまり生産性のないことに何時間もかけることになりがちです。これは生産性を高めて時間を有効活用する点でも、とてももったいないですよね。
ちょっと頭を使う書類を作る時には、パッと集中してさっと書類を終わらせる。その状態に持っていければ、社内向けの書類づくりで何時間も残業ということがなくなります。
長い文章を書く
普段文章を書かない人でも、会社でのスピーチや、採用資料向けの業務体験記などで長い文章を書くように求められることがあります。
大抵は慣れていないので、そもそも時間がかかるのですが、本来の仕事とは別ですから、できるだけ短い時間でさっと終わらせたいものです。
こちらも2時間なら2時間以内で書きおえるぞ、と心を決めて取り掛かるべきです。
外国語やプログラミングを習得する
会社の仕事で直接必要かどうかにかかわらず、英語や中国語、またプログラミングの基礎を身につけるために勉強しなければいけない場合。
一日中仕事そっちのけで勉強しているわけにはいきませんし、 土日を返上して全てを勉強時間にあてることも現実的ではありません。
それでも勉強しなくてはいけないとしたら、「1日のうちこの20分だけは勉強する」、と決めて、それ以外の作業をストップしてでも勉強に取り掛かるべきです。この場合も、集中して勉強することが大切です。
集中力を阻害する要因を知っておく
集中力を高めると言うと難しそうですが、それよりも簡単なのが、集中力を阻害する要因をブロックすることです。
「集中力が下がらなければ、集中力を一定に保てる」という考え方ですね。
スマホの電源を切る
例えば手元で常にスマホからLINEの着信があるのは、集中力を下げる要因になります。
電話だと、かかってきても出なければいいのですが、LINEだと通知が画面に出るため、どうしても目に入ってきて気になります。
着信音を切るか、画面を裏返すか、そもそもスマホの電源を落としましょう。
BGMをコントロールする
続いては集中力を高めるために音楽をうまく使う手があります。
「集中して取り掛かる時はこのBGMを必ず流す」というようにすると、反射的に集中できるようになります。クラシックやEDMなどが向いているでしょう。
会社で音楽を聞くのは難しいかもしれませんから自宅限定になりますが、音楽を使えるといいです。
どこにいてもまったく音がしない状況に身を置くのは難しいですし、音がないとかえって集中できないときもありますから、適度に雑音があるところが最適です。
作業中、声が聞きとれない程度にラジオをつけたりするのも手です。
なお、注意点として、「好きなアーティストの音楽をかけよう」とすると、そちらに気が向いてしまうのと、好きなアーティストだとどうしても他の曲をかけたくなるので、曲を選んでいるうちに勉強そっちのけになりがちなので避けましょう。
YouTubeなどをつけて作業するのも、1曲終わって次に再生されるものをコントロールしにくいのでオススメしません。
集中力を高める本
ここからは、より具体的に集中力を高める本について紹介していきます。
世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる超集中術
集中の方法や基礎となる理論がだいたいまとめられており、この一冊を読んでおけば大外しはなさそうです。表紙はすこし派手ですが、内容は記憶力日本一となった著者の経験や方法論を中心に、やり方がまとめられています。
集中をさらに章ごとに「メンタル」「注意力」「モチベーション」「コンディション」と分類することで、目的別に細かく対応できるのが本書の良いところだと思います。
ただ、内容がサービス旺盛すぎてすこしお腹いっぱいになるかもしれませんので、最初に読むには少しだけハードルが高いかもしれませんが、最初に頑張って読むことで必要なトピックをまとめて学べます。
頭の中を無限ループする“あの曲”を一瞬で消し去るすごい集中法
タイトルが非常にユニークで、書店で見つけた時に思わず手に取ってしまいました。電子版試し読みの冒頭はマンガですが、本編は内容が簡潔にまとめられており、いずれもすぐに実践できるものばかりです(※マンガは本編にはほとんどありません)。先に紹介した本は200ページを超えて本格的ですが、こちらは体感半分程度。ちょっとした集中スイッチの入れ方を知りたいという人はこちらの本を買ってみてもいいでしょう。
ビジネスコミックのような手軽さで読めますし、薄いので本棚や引き出しに入れておいてこまめに取り出して内容確認するのにはいいかもしれません。