社会人1年目と言うと、就職活動が終わって大学を卒業して、さあいよいよ社会で働くぞ!というときです。
私生活含め、非常に大きなギャップがある時期だと思います。
学生時代とはまた違った生活リズムになりますし、会う人も一気に学生の時の同年代から上司・先輩・社長と年齢層と違う人達のなかで過ごすことになるわけです。
また学生時代と違って、同じ時間に必ず電車に乗って通勤しなければいけません。自分の生活ペースをつかめないまま仕事をしなくてはいけないということです。生活環境が激変するわけですね。
ただ社会人になったからには、1年目から読書をしてほしいと思います。
社会人になったら、当然研修の資料とか社会人のマナーとか仕事のマナーとか叩き込まれると思いますが、その合間にでもビジネスもたくさん読んでほしいなと思います。
社会人1年目というのは自分が変われるチャンスですから、そこで新しい知識を蓄えておくことで、自分の成長の土台ができ、2年目・3年目の成長を大きくできます。
数年後の成長のために、はやめに種を撒いておきましょう。
社会人になったら乱読する
一番効率がいいのはたくさんのビジネス本を読むことだと思います。僕はこれを「乱読」と呼んでいますが、乱読が大事です。
社会人になってからは一冊の本を読む受験生時代のように教科書をじっくり読み込むというよりは、一般に売られているようなビジネス読み物というものをできるだけたくさん読んでほしいと思っています。
社会人1年目は「質より量」、ということですね。
というのは社会人1年目というのは何の価値基準とか自分のスタイルやり方とか確立されていないので、まずはできるだけ広い範囲で物事を知っておくことが大事だからです。
自分にとって読みやすいものを見つける
ビジネス読み物というものは、大学時代なかなか読まなかった人もいるかもしれませんが、いざ読んでみると意外とたくさんの種類があることに気づきます。
海外の翻訳本ひとつとっても「こってり」したものから、わかりやすいように漫画で解説したものもあります。
さまざまな本があるなかで、まずは本屋さんに行って手に入る読みやすいものから手に取ってほしいと思います。
その中には当然、「読みにくいな」とか「読めやすいな」というものがあります。
人によって読みやすいものは違いますから、読みやすいものからどんどん読んでいってほしいと思います。
書店に行くと売れている本、売れてない本というものが分けられているときもありますが、まずは売れているかどうかよりも自分が読みやすいものを見つけましょう。
著者を知る
続いては、どんな書き手がいるかを覚えていきましょう。
テレビで見たことのある人の本しか読まないのではなく、ビジネス書の世界にはビジネス書の世界著者というものがありますから、どういう人はどんな本を出してるのかを知ることも大事だと思います。
ビジネス書の世界で売れている本というのは必ずしも有名な人が書いたものばかりではないです。
いろんな書店に置いてるよく見る本というものは、必ず売れている理由があります。
売れているビジネス書にどんなものがあるか、興味を持って手にとってほしいと思います。
売れている本の目安を知る
目安として帯に発行部数が書いてあるとき、その数字を見ると売れている本がわかります。
基本的に10万部とか30万部とか売れているものは相当売れていて、ある程度読者の支持が得られている本だと思います。
10万部いってなくても、ビジネス読み物だと3万部と1万部でも良いものがありますからぜひ発掘してみてほしいと思います。
またタイトルでいうならば、「社会人一年目の教科書」とか「社会人になったら読む本」といったタイトルの本があり、これらはビジネス書ビギナーのためにわかりやすく編集されています。これらは若手のうちにしか読めませんから、ぜひ片っ端から読んでみてほしいと思います。
立ち読みやブックオフでもかまわない
ただ、乱読をしようといっても、量を大事にしていると、どうしてもお金(本代)が足りないと思います。
社会人一年目は給料も少ないでしょうし、いろんな出費もありますから、なかなか品のお金として使えるものは少ないと思うんです。
新品の本屋で新品の本を買うのも大事にして欲しいんですけど、お金に余裕がなかったら新品の本屋以外でも、中古の本とかも探しに行ってほしいです。
ブックオフで立ち読みするのも十分ありです。
というのも社会人一年目というものは成長がものすごく早いので、本を読むと自分が変わる自分が変わった後に次のを読むわけです。そのため、前に読んだ本が自分に響かなくなる瞬間が、比較的早く訪れてしまうんですね。
これは自分の社会人としてのレベルがどんどん上がっていくので、本が言ってることが自分の自分にとって当たり前になってくるために起こります。
そのためほんの少し前に読んだ本が、あっという間に役に立たなくなることがあるんですね。
そのため、本を買って所有しておくことが、必ずしも必要でなくなります。
成長スピードを考えると、3ヶ月前に買ったほうが読んでみたらあれこれあまり大したこと書いてない、なんだか知ってることしか書いてないな、となるんですね。
読んだ時は面白かったはずなのにどうしてだろうとなると思うんですけども、これは本が悪いのではなくて、自分が成長しているからにほかなりません。
家に置いておきたいという気持ちももちろんあるかもしれませんが、成長が早いうちはあまり本を所有することにこだわる必要はないかと思います。
社会人一年目というのは所有するためにお金をかけるよりも、よりたくさんの本を見つけるべく、いろんな場所を知ることが大事だと思います。
どこにどんな本があるのかとか、どこに行けば良い本を見つけることができるのか。
その方法とアクセス方法を知ることが何より大事だと思います。
立ち読みはハードですし、慣れていないと疲れてしまうかもしれません。
けれども書店さんからも、ゆくゆくはビジネス書をたくさん読んで買ってくれる優良顧客にもなります。
社会人になって仕事に慣れてきてからもずっと通い続けるということを約束できるのであれば、立ち読みで入り浸っていても多少は仕方のない面もあるかもしれません。迷惑がかからない程度で、店に入り浸ってほしいなと思います。
僕自身もジュンク堂で座り読みしていた
お店で言えばジュンク堂では座り読みすることができます。
座り読みと言っても漫画喫茶と違って、あくまで本を選ぶために読んでもらいましょうということで、飲み物とか携帯出したりはダメです。マナーは守ってほしいんですけれども、買う前の本を座りながら読むことができる貴重な場です。
僕も学生時代とか社会人3年目くらいまでは、池袋のジュンク堂にずっと通ってずっと本を読んでいました。1〜2時間ぐらいあっという間に過ぎて行きましたね。
社会人になって、仕事に慣れてきたなと思ったらぜひ、「土日のどちらか片方は一日中本屋に行くぞ」という気持ちで本屋に行ってほしいと思います。
ただし、座り読みしたり立ち読みしたり、一店舗にずっといると迷惑になります。
ほかの店舗に適度に移動し、ブックオフがあれば200円本を買ってマクドナルドに行ったりして、とにかく「読む・読む・読む」の連打を続けましょう。
出先でも書店を探す
乱読しながら、できるだけ自分の本屋さんのマップを広げてほしいと思います。
東京にはたくさんの書店がありますし、仕事で色々な駅に行ったときも、駅前にどんな書店があるかチェックしておきましょう。
出先が多いなら、仕事先の余った時間に本屋に入る習慣を必ずつけましょう。
東京近郊の「ブックショップマップ」を頭に入れておくだけで、今後の読書人生が大きく変わると思います。
ブックオフも、地方都市にはブックオフバザールという大型店舗がある駅もあります。
量を意識して、「乱読」していってほしいと思います。