こんにちは、編集者のはやのん(@hayanon880)です。
僕自身が2015年、会社員時代にコワーキングスペースという考え方に出会い、実際に自分で古いビルを改装してコワーキングスペースと名乗る空間をつくって運営してみた経験もあります。
今は運営から離れ、次は利用者としてコワーキングスペースを利用しています。
4年間さまざまなコワーキングスペースを見てきて、その選び方や考え方は多様だなと感じています。
そこで今回はこのコワーキングスペースの考え方についてお話していきます。
一般的なコワーキングスペースの形
まず一般的なコワーキングスペースの形としてどんなものがあるかをまとめてみます。
・オフィスビルの一部フロアを改装している(または完全新築)
・机と椅子、電源、そしてWi-Fiを整備
・月額制または年額制
・会員はいつでも入会・退会できる
・お互いの会員のことは直接は知らないケースが多い
・会員にならなくても、ゲスト利用(ドロップイン利用)が可能
・営業時間が決まっている
こんな感じでしょうか。
近年、不動産余りが問題視されていますけれども、綺麗なオフィスビルでもテナントが入らなかったり、築30年〜40年のビルになると改装しなければ借り手がつかないことがあります。
こうした空きビルを「コーキングスペース化」することで、一定な収益が見込めるため、不動産開発業者もコワーキングスペースに目をつけたことで、この5年間で都心部に様々なコワーキングスペースができたわけです。
また最近では東京としてだけではなく、地方の都心部にも開いたオフィスビルを後は君スペースにして地方のベンチャー起業家を育成していく流れもあるようです。僕の地元熊本県でも「未来会議室」というスペースがあります。
従来は、有料自習室や有料図書館といった形で一部存在していたものが一気に拡大し、フリーランスの働き方の変化に伴って認知度をアップさせてきたということが言えるでしょう。
こうしたコワーキングスペースの利用者として、実際にあなたがどこに入居するか考えていく場合には選ぶポイントがいくつかあるなと思います。
以下、選ぶべきポイントを四つご紹介していきます。
ポイント①私物が置けるか
ポイントの一つ目は、私物が置けるかどうかということです。
パソコンと電源と携帯だけなら荷物になりませんが、それ以外にも道具が必要な職種があります。
打ち合わせの資料や小道具、撮影機材だったりと、仕事に必要な道具を家ではなくてオフィススペースに置いておきたいと考えるフリーランスも一定数いるでしょう。
こうした場合、スペースに私物が置けるかどうかは重要なことです。
もちろん置けたほうが便利ですし、ちょっとコンビニ休憩で外に出たりする時も楽です。
しかし、これには注意点があります。
あなたの私物が置けるということは、他の会員もみな私物を置いていいということを意味します。全員が私物を置く=会員数の増加に伴って荷物が増えていきやすい、ということになります。
ここで気になるのが、人ごとの「どこまで置いていいか」の許容範囲です。
何なら置いていいか、何はダメなのか。公共空間でのマナーは同じ日本人であっても大きくことなります。
もしかしたらある人がオッケーと思ってるラインが、別の人にとってはすごく不快かもしれません。
例えばコワーキングスペース内で着替えたり、コワーキングスペース内にその着替えを脱いで置くのは不快、などです。
また荷物置いていいと言っても、撮影機材などになるとすごく大きなものになるわけです。見ためにも大きく関わります。
会員が増えれば増えるほど荷物のルールはだらしなくなっていきますから、これは注意が必要です。

ポイント②人の関わりがあるか
続いてポイントの二つ目が、会員同士の人の関わりがあるかという点です。
一般的なコワーキングスペースは会員の入れ替わりが激しく、また運営者は単純な受付業務や時間の計測、集金といった事務的な作業に集中しているため、会員同士をネットワークするということがあまり行なわないスペースもあります。
しかしながらフリーランスとして活動しているのであれば、一緒にスペースを使っている人達と関係を持ち仕事が生まれるのは良いことです。
話すことで、新しい考え方や情報が得られるかもしれないですからね。
こうした人間との関わりによってえられるものが多々あるわけですから、できれば参加者同士の関わりがあるといいわけです。
ただしこちらも、関わりがありすぎるのも要注意です。
例えばいつ行っても「常に知り合いがいて喋ってしまう」「知り合いが電話している内容が余計に気になってしまう」といった形で、知り合いが多いコワーキングスペースだとそれはそれでつらい面があるのです。
僕自身は知り合いしかいないコワーキングスペースであるプロハと、全く知り合いがいない何の関わりもないTURN原宿という二つのコワーキングスペースを経験してきましたが、それぞれ一長一短があるなと感じます。
知り合いがやってる仕事や打ち合わせはどうしてもを横目で気になりますし、集中力を削がれる要因にもなります。「あんな会社とやりとりしてるのかよ!」と妬むこともあるでしょう。
一方であまり関わりがないとただの作業場になってしまって、味気ないという印象も持ってしまいます。

ポイント③運営会社と仕事で関われるか
ポイントの三つ目は運営会社との関わりです。
TURN原宿は Web 制作会社が運営しているスペースなんですけれども、こちらは実際にその運営会社「それからデザイン」のオフィスのロビースペースがコワーキングになってるわけです。
TURN原宿では運営会社の人が日常的に出入りし、受付も運営会社の方が片手間で行なっています。
必然的に、何かしらで会話交わす機会があるわけです。Web制作であれば日常的に仕事相談につながりやすいですし、自分ができない作業もWeb制作会社が隣にいることでお願いできることがあるかもしれません。
TURN原宿に限らず、運営会社が Web会社であったり人材会社であったりといったケースが多いと思うんですけれども、コーキングスペースをどんな業種の運営会社がやっているかは要チェックです。
自分自身のサポートになるかもしれない会社が運営していたらラッキー、というわけですね。自分の業種とシナジーがあるのであれば、大きなポイントだと思います。

ポイント④身内イベントの情報があるか
ポイントの4つ目は、身内同士のイベントの情報があるかいうところです。
身内イベントというのは、
・会員しか参加できない、もしくは
・会員だと無料格安で参加できる
イベントがあるかどうかということです。
全会員に、掲示やLINEなどでイベントの情報がきちんと正確に共有されているかがポイントだと思います。
会員限定イベントが盛んなスペースは、たいてい入り口近くの掲示板に毎月たくさんのイベント情報が掲示されており、盛り上がっている様子が伝わるものです。活気が感じられるのは良いことですからね。

身内限定のイベントの中から自分自身の仕事のステップアップを図っていくのがベストです。
以上、コワーキングスペースを選んでいくために必要な四つのポイントをご紹介しました。
皆さんもコワーキングスペースを選んでいくにあたっては参考にしてみてくださいね。