こんにちは、編集者のはやのん(@hayanon880)です。
僕自身、日頃から出版相談に乗っています。出版の企画を立て、実際に出版社に企画を通して出版を実現させる仕事を何年も続けてきました。
これまで本をつくってきたなかで感じるのは、「本を出した後の動き」の大切さです。
実際、本を出した後にこそ、著者としてより大きくステップアップしていくことが必要なのですね。
これまでは本を出すまでが仕事でしたが、本当は本を出した後のサポートのほうが重要なわけです。
「本は出せるけれども、本を出した後に何をしたらいいのか」、出した後に大事なことについて、僕なりに考えがあります。
いわば、出版がゴールではなく出版が始まりになるように著者としては何をすれば良いのか。また、何ができれば合格ラインになるのか。
これについて僕なりの考え方をお伝えしていきたいと思います。
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出版がうまくいく状態とは?
まずは、出版がうまくいくというのは実際にどんなことを指すのかについて説明します。
出版がうまくいく状態というのを僕なりに定義をすると、
・本を出したあと、本を出しただけではなくその後もセルフメディアでの発信が継続でき、自分の SNS 上で存在感を発揮し続けることができる
・存在感を発揮し続けた結果、出版直後だけではなく出版後しばらく経ってもイベントやメディアの出演オファーがくる
・この出演オファーが常にきつづける=オファーが絶えない人になる
これらが、出版がうまくいくという条件の具体例だと思います。
実際、本を出しただけで終わってしまう人が大半です。
そのなかから、出版をきっかけにも有名になって、しかもずっとその業界で「○○といえばこの人だよね」といった立ち位置にいつづけられる人。こうした人がまれにいます。
こうした人は、何を大事にすればなれるのか。
そこで今回は、出版がうまく人にはうまくいく人にはどうすればなれるのかについて、僕なりの考え方を三つ、「うまくいく人の共通点」としてお伝えしていきたいと思います。
出版がうまくいく人の共通点1 セルフメディアを動かしている
まず出版がうまくいく人の共通点の一つ目として、セルフメディアを動かしていることがあります。
「セルフメディア」というのは聞きなれない言葉かもしれませんが、ブログを自分自身が専門分野でオファーされるために特化したものを指します。
セルフメディアとは、
・運営元が自分であり、またその運営目的も自分自身のためにある
・主に写真や文章で構成される
・誰でも無料でアクセスすることができる
これが、私が言うセルフメディアの条件です。

さらにここでセルフメディア動かしていると言いましたが、「動かす」という意味も重要です。動かすというのは、読んでいる人がアクションをでき、そしてその選んだ人から何かしらの反響があったのをさらにセルフメディアに取り込み、それ自身もネタにしていく。
これがセルフメディアを動かすという意味です。
つまり書いて終わりではなく、常に読む人との関係性があり、それによって起きた変化も含めてセルフメディアが動いている、これが条件の一つ目だとがいえます。
出版がうまくいく人の共通点2 SNSから「本業」が見える
続いて、出版がうまくいく人の共通点の2つ目として、SNS上から本業が見えるという共通点があると思います。
SNS上では、その人に著作があるかないかで、自分自身の振る舞い方が大きく変わります。
言い換えばSNSで「著者としてふるまえているか」、これは本を出した後に考えるべき貴重なポイントです。

本業・専門分野で、どんなお客さんに対して、どんなサービスを展開しているのか。こうした「本業」ことが、出版によって明確になる。そして、出版によって明確になったその変化を、出版後も継続できている。
これが出版がうまくいっている状態だと思います。
例えば「業務改善コンサルタント」を名乗る人が、『あなたのチームがうまくいく方法』といったタイトルの本を出しているとします。こうした経営改善コンサルタントの方は中小企業向けにうまくいかないチームの状態を診断し、うまくいくようなコミュニケーションワークフローを構築するのが本業でしょう。SNS上でも自分自身の著作を元に、日頃からうまくいっていないチームの悩み相談を受けたり、業務改善をテーマにしたニュースに対してコメントをしたりといった形で発信をしていくわけです。
これが「SNSから本業が見える」という状態ですよね。
この例のように、著作と自分自身の本業とSNS上での振る舞いが一致していれば、あとは無限の題材を解決していくだけでコンテンツが生み出せます。
業務の悩みや職場の改善といったテーマは、広く日本中にありますから、業務改善のプロとして解決するべき課題は無数に存在します。情報発信としても長続きしやすいということがいえるでしょう。
こういった中小企業向けのコンサルタントは分かりやすい例ですが、どんな職業であれ、SNSで自分の本業の形が見えているのか。本業を出版によって見える形にできているのか、それを確認しなければいけません。
出版がうまくいく人の共通点3 著作をベースに評論活動や発信ができる
続いて出版がうまくいく人の共通点の3つ目として、著作をベースに評論活動や発信ができるということがあります。
先ほどは著作とSNSのジャンルが同じであるということ言いましたが、さらに言えば
・ジャンルの中でもどういった方法論に基づいて問題解決をしているのか
・自分自身の著作に解説がなされており、体系として整理されているのか
・自分自身の著作を前提に、時事ニュースにコメントできる
・自分自身の著作を前提に、フォロワーからの悩みに答えられる
こうすることで自分自身の立場がずれることはありません。そのなかで「もしよければ私の本を選んでください」といった形で、本をPRするチャンスに恵まれています。

発信を続けることで、結果的にその本の著者としてメディアから声をかけられ、勉強会やセミナーの登壇を依頼される・・・ということが増えてくると思います。
これはまさに出版がうまくいっている状態ということができます。
「著作をベースに、評論活動や発信ができているか」これが大事な条件ということが言えるでしょう。
以上、本を出したことがある人や、これから本を出したいと考えている人、その両方に対して「出版がうまくいくイメージ」をお伝えしてきました。
本を1冊書き上げて終わりではなく、その本を元に自分自身がどう振る舞っていくのか。著者としてどのように社会的な立ち位置をとっていくのか。これを考え続けることで、最終的な意味での出版を成功させるということがいえると思います。
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